家庭学習の仕方(小学生)
小学生の家庭学習において、取り組んでほしいことについて記載していこうと思います。
全ての学問の基礎は、「国語」になりますので、「国語」を中心に記載していきたいと思います。
① まず、学習の初めに、既存学年の教科書を手に取り、どの単元でも良いので「音読」をさせてみてください。
[音読をさせる際に、確認すべき事項]
1 教科書の本文を読む際に、どのくらい止まったり、読み間違えがあるのかを確認してください。
1)ひとつは、言葉を知らないため、正しい区切りがつけられないことが考えられます。特に小学生の場合は、自分の都合の良い読み方をしたり、読み飛ばしなどがよく見られます。
2)漢字の読みがどの程度できるかを確認します。「新出漢字」であれば、読めなくても仕方がないことですが、既に習得しているはずの漢字の読みができない場合、漢字に対する不安が拭えません。漢字が読めないと、文章を理解することが困難となります。そのため、漢字の読みがしっかりとできるかは確認する必要性があります。
3)知らない言葉は、語彙を増やすために国語辞典を引く習慣もしくは、インターネットで手っ取り早く意味を理解していきましょう。
2 読む速度がどの程度か確認してください。
1)最初は、つまづいている部分を確認し、取り除く必要性があります。そのため、区切りの仕方、つまづいている漢字の読みはしっかりとできるように していく必要性があります。
2)つまづきの要因を取り除いたら、つまづかないで音読することができるかを確認していきます。同じ文章を何度も読むことで、基本的な読解速度は、習得できると思います。
3 同じ文章は、すらすらと読めるくらいになるまで繰返し読むということです。
題材は、何でも良いのですが、ベーシックな能力を身につけるためには、基本的なことを繰り返す必要があります。同じ題材を読むことで、読む速度は、
どんどんと速くなっていきます。他の題材に進んだとしても、その速度は、急激に落ちないと思います。また、何度も同じ題材を読むことで、題材の理解力が増していくため、自ずと「読解力」の基本が出来上がっていくと思います。
国語の教科書の内容は、非常に良いテキストとなると思いますが、教科書を読むことが不得手な生徒は、興味のある本で練習をする方法もありかと思います。
(動物の図鑑・物のつくり方の本など)
② 漢字の練習は、1冊のテキストを繰返し行いましょう。
1 まずは、読みを中心に漢字の読みを完成させましょう。読み書きを同時に行うと、反復学習の機会が奪われてしまいます。集中的な勉強をするよりも一定の間隔をあけて、繰返し勉強をしたほうが良いので、1週目は、読みを中心に終了させる。できなかった漢字については、できるようになるまで、毎日練習させる。(できなかった漢字が多い場合は、翌日も同一単元を勉強させ、先に進まない。)
2 読みを完璧にしたあとは、書きを中心に3周させる。一定の間隔をあけ、抜け落ちても取り戻す学習をしてください。
(1週間後の日曜日、1か月後の日曜日、半年後の日曜日など)
* 国語ができないと、全科目できなくなるおそれがあります。他の科目は、日本語で書かれているわけですので、当然、日本語の理解ができていないのであれば、文章を読んで理解することなど難しくなると思います。国語という科目は、日本語で書かれているがゆえに、家庭学習の優先順位が低くなる傾向にあります。勉強の理解が進まない生徒は、「国語教育」を今一度見直す必要性があるかと思います。
数学の文章問題ができない生徒は、国語の能力が欠如していると考えられます。パターンで解く方法もありますが、文章を正確に読むことができれば、自分勝手な思い込みで問題を解いたりしないと思いますので、国語の勉強はしっかりとしていきましょう。