その他
家庭学習の基本は、教科書を読むことです。残念なことに、教科書を読むのは、おそらく学校の授業の時しか読んでない生徒をよく見ます。自立学習の基本は、教科書を読むことから始まります。教科書を読んでもわからない内容というのが、当然つきまとうため、「わからない内容を読んでも意味がない」ように感じてしまい、わかりやすい説明をしてもらえる人に教わる受動的な学習になりがちです。受動的な勉強が悪いわけではないのですが、教えてもらったことで物事を解決してしまうために、基本書である「教科書」を読まずに問題集に取り組む生徒が多いのが現実的なところなのではないかなと思います。
学校で習った範囲に関しては、「教科書」でもう一度内容を確認してみるという基本的なことを「習慣」にできるかが家庭学習の基本だと思います。家庭学習の基本は、習ったことを「復習」するという習慣です。そのためには、基本書である「教科書」を読み、自分の力で授業で習ったことを本文を読み返すことによって、理解できているのか、わからないことはないのかということを文章を読むことを通して、できるかどうかが家庭学習の基本となります。
教科書を読んだ後に、学校で習った範囲の問題集を解くことによって、理解したことを「実践」できるかどうかを試すことが基本的な学習スタイルだと思います。
家庭学習の基本的な形は、「復習」でよく、「予習」はいりません。
「学校の授業」→「授業で習った範囲の教科書を読む」(既習範囲の教科書の範囲も間隔をあけて読み返す。」→「類似問題を解く。」(既習範囲も含む)
① 教科書読み
学校の授業で習った範囲だけではなく、1週間前・1か月前に習ったことをすぐに引き出せるように、一定の間隔を作って読み返す、努力が必要だと思います。
小学生の教科書の内容は、基本的事項なので、授業中の説明を受けるだけで理解できるのが原因で教科書を読まない生徒が増えていくのだなと私は思いました。
そのため、家庭学習の基本の「教科書(基本書)」読みをしない生徒が出てきてしまい、読解力を養う過程を経ないため、自立学習どころか、家庭学習もままならないという状況が、学年を追うにつれ、学力の差として「顕著」に現れてくるのではないかと思います。
② 問題演習
①の教科書読みは、「INPUT学習」と呼ばれるもので、INPUTした知識を問題演習を通して、実践する場が必要となります。問題演習は、「OUTPUT学習」と
呼ばれる勉強で、教科書の問題以外に、より高度な問題があったりします。「初見」では解けない問題もあり、解けない問題に遭遇した時には、何十分も時間を費やすのではなく、ある一定の自分ルールを決めて、3分以上は考えないで「解説」を読んで「理解」することに努めるべきです。
次の日、その次の日、1週間後、1か月後などと、定期的にやるべき日時を決めて、反復サイクルの期間を決めて、思い出したり、解きなおしをしたりすることが問題演習では大切なのです。
人の「忘れる」ということが厄介でもあり、良いところでもあるのですが、つらい思い出とか四六時中鮮明に浮かび上がると精神的に参ってしまうため、「忘れる」機能は大切だと思います。忘れることを前提に、「繰り返し」のルールを作ったうえで、忘れそうになったら思い出すという訓練を繰り返し行うことによって、知識として定着できる過程となっていくわけです。
「繰り返し」の間隔も適度に開けることが必要です。単語練習・漢字練習は、できるようになるまで繰り返す必要があります。また、解けない問題についても
解けるようになるまで、解く練習をする。解けるようになって初めて、一定間隔をあけて、繰り返し問題を解くという作業を繰り返すわけです。
こうした内容の「家庭学習」が非常に大切であり、自分で考えながら、家庭学習の効率化をはかることができれば、より良い勉強が見いだせるのではないかと思うのです。
家庭学習の習慣のない生徒は、まず「教科書」を読み返すことから始め、その次に問題の演習をこなすという基本的なスタイルを定着してもらいたいと思います。